大切な人を亡くした遺族にどんな言葉をかけてあげれば良いのでしょうか?周囲の人は困ってしまいますよね。遺族をケアすることを「グリーフ(悲嘆)ケア」と言います。
相手の気持ちがどのような状態にあるのかを考えずに、慰めたり励ましたりすることは、逆に病的なプロセスに陥らせることになります。悲しんでいる遺族を前にすると、自分がその悲しみを分かち合う辛さから逃れたいと思うために、ついつい励ましの言葉をかけてしまいますが、無意味な励ましの言葉はかえって逆効果になります。悲嘆の様々な感情を正常なものとして認め、それを表現し、共に受け止めることが必要です。
共に受け止めることの基本は、ただ遺族の感情や行動を認めながら話を聞いてあげることです。側にいるだけで、肩に手を置く仕草だけでも、不安やショックを分かち合う姿勢を見せることで、それを和らげることができるそうですよ。
「お気持ちはよく分かります」と言えば、「分かるはずないだろう」と反発されてしまうかもしれません。遺族の悲嘆を完全に共有したり理解することはできません。この場合、「さぞかし辛いでしょうね」という言葉が適当だと言われています。相手の悲しみを認めたうえで、受け止める言葉です。
悲しみの深さは人によって違います。遺族の悲嘆は数年続くこともありますから、その最中に「いつまでも嘆いていてはダメだ」と叱咤することは好ましくありません。遺族が十分に悲嘆しきってない段階であるのに、新たなことに気を向けさせることも逆効果です。本人が故人にこだわっている場合、無理に忘れさせたり、故人に触れないようにすることよりも、故人の思い出などで慰めることの方が効果的です。まずは死別の事実を認め、「○○さんが亡くなって残念です」と率直に自分の気持ちを言い、相手の心に添ってあげることが大切です。