生まれも育ちも荒川区、「死んだってこの土地を離れない」と生前の父はいつも言っていました。自分の葬儀は住み慣れた荒川で、と考え、自然な流れで町屋斎場に決めていたようです。親戚や知人のお葬式で何度も訪れたことがある有名斎場なので、もちろん反対はしませんでした。
ですが、過去に喪主を務めた経験のある親戚に聞いてみると、町屋斎場を利用する際には、まず葬儀社を選ばなければならないとのこと。依頼した業者を通して、申し込みをするのが一般的なのだそうです。そこでひとつ、親戚から業者選びのアドバイスをもらいました。「葬儀社はいっぱいあるけど、いちばんお父さんらしいお別れができるところに頼むといい」と。それを聞いた父は、親戚が以前に利用した会社を含め、いくつかの業者に問い合わせてから自分のお葬式の依頼先を決めると言い出しました。
今思い返してみると、父は自分がいなくなったあとの私たちの悲しみや混乱を予期していたのでしょうね。ガンコなようでいて誰よりも家族思いの父でした。だから、私たち家族も、内容について話し合ったり、業者との打ち合わせに同席したり、父が納得できる葬儀を行うために協力することにしたのです。
父がなくなったのは去年のことでした。生前に準備していたおかげで、私たちは慌てることなく父の最期を見送ることができました。返礼品や料理などにも父の好みやこだわりがあらわれていて、誰の目にも元気だった頃の父の姿が映ったのではないでしょうか。父もきっと天国で頷いてくれていたと思います。
もし、斎場選びや葬儀社選びで迷われている方がいたら、私の経験が参考になるのではと思いこのサイトを作りました。形だけではない、故人のためのお葬式をあげたいという人のお役にたてるかもしれません。